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<Destiny 2>ドレドゲン・ヨルとトルン

今回はトルンが復刻し、ストーリーにドレドゲンが関わってきそうです。ドレドゲンに関する伝承は分量が多く濃いので、今回私自身のおさらいも兼ねてまとめることにしました。

ドレドゲン・ヨル

ドレドゲン・ヨルとはガーディアン史上最も悪名高いと言っても過言ではない人物で、シティではその名を口にすること自体も憚られています。トルンの持ち主として知られているドレドゲンは何者で何をしたのか、Destinyのグリモアから読み解いてきます。

高貴な英雄レジル・アジール

シティ創立以前から活躍していたガーディアンで、タイタンがタイタンと呼ばれる前からタイタンだった人物です。

共同体の情勢が不安定だった時代に活躍し、多大な功績をもたらしました。フォールンとの戦いで成果を上げ、人々に信頼されます。愛銃ローズ(薔薇)を持つ高貴な英雄として希望の象徴と言われていました。

しかしそんなレジルはいつまでも続く戦いに明け暮れ、次第に精神を病んでいきます。

そんなレジルは、この時期既に姿を消したと思われていたハイヴを探しに月へ赴きます。そこでハイヴの建物を見つけ探索することにしました。その中にはハイヴが存在していて交戦することになり、そこにいたウィザード、キシオール・ブレスドの予言を受けました。その後現れたナイトを撃破しその骨を戦利品として愛銃であるローズに飾ると、予言によってかレジルは闇に染まってしまいました。

ドレドゲン

曰くヨル唯一の祖先であり最後の子孫。ナイトの骨により「囁き」が聞こえるようになったレジルはもはや別人となり、堕落してしまいます。その後ドレドゲンはトルンを持ちクルーシブル等で大暴れ。しかしそこでガラスの間の生還者でもあったパハニンというガーディアンを殺害してしまいます。ガーディアンが史上初めてガーディアンを殺害した出来事でした。この出来事は人類にとって衝撃がかなり大きかったようです。

その後ドレドゲンはシティを追放されたかして放浪することになります。

トルン

ローズ(薔薇)がナイトの骨によって飾られ変化した武器がトルン(棘)です。ドレドゲンを象徴する悪名高きハンドキャノン。トルンの効果とは、弾丸である棘が刺さった相手に毒のように継続的なダメージを与え、棘によって死亡した相手の魂を貪る事で強化されます。

凶悪ですね。なのでウェポンズ・オブ・ソロウとしてプラクシック機関により禁止されている武器でもあります。

ウェポンズ・オブ・ソロウ

苦しみの武器、悲しみの武器の何れかが妥当でしょうか。おそらく暗黒に由来する武器といった意味合いでゲーム内では使用されます。Destinyにはトルンの他にネクロカズムがあります。

db.destinytracker.com

グリモアのテキストにも書かれていますが、ガーディアンが使うような武器に暗黒の力が合わさることで出来ています。

ドレドゲンは骨の囁きを聞きました。それによっておかしくなったのか、操られているのかは不明ですが、ウェポンズ・オブ・ソロウは使用者にささやくということは分かります。虫の囁きという武器がDestiny2にはあります。この武器はDestinyの黒いスピンドルという武器が元になっているのですが、黒いスピンドルもまたハイヴ由来でした。虫の囁きは虫の神ソルの影響か宿られてしまってはいますが、おそらくモノは同じです。つまり虫の囁きもウェポンズ・オブ・ソロウの可能性があります。

そんなウェポンズ・オブ・ソロウが禁止されている理由について、ストーリープレビューで関連してそうな面白い記述があります。オノールがケイドが殺害された際の状況を分析している描写があるのですが、一撃でゴーストが破壊されたことについて「弾丸の威力はウェポンズ・オブ・ソロウ、あるいは同等のハイヴ兵器に匹敵します」と書かれています。つまりゴーストは通常の弾丸では壊すことが出来ないのです。ハイヴの兵器かそれに由来するウェポンズ・オブ・ソロウなら破壊可能ということです。つまり、暗黒の力があったためにゴーストが壊れたということになります。トラベラーの欠片によってユルドレンの宿りが解けたのを思い出してみてください。光と暗黒はお互いに打ち消し合おうとします。ゴーストは光から生まれたので、それの対になる暗黒の力にはめっぽう弱いのです。エリスのファイアチームが甚大な被害に遭ったのもそれが原因でしょう。であれば暗黒に近い宿られた兵が登場するギャンビットはとてつもなく危険です。更にそれを通して暗黒の力を手にしてしまうならなおさら危険です。ギャンビットでは実際にガーディアの死者が出ているようですし。

もしそのようなウェポンズ・オブ・ソロウがガーディアンによって使用されると、ガーディアンによってガーディアンを殺すというとんでもない事になります。事実それを行ったのがドレドゲンでした。クルーシブルでは光の武器が使われるので問題ありませんが、もしクルーシブルでウェポンズ・オブ・ソロウを使おうもんなら大惨事です。クルーシブルでトルンを使用する人はこのような背景があることを注意しましょう!いずれガーディアンの死人が出ることでしょう!

 

 

ドレドゲン・ヨルのその後とゴールデンガンの男

 

ドレドゲン・ヨルはシティを出ると各地を放浪します。シティ外にも共同体はあるらしいのですが、そういったところを転々としたようです。ドレドゲンはそこら中で悪事を働きまくるのですが、その過程でパラモンと呼ばれる開拓地を訪れます。

そこにはジャレン・ウォードという放浪者がいました。彼こそがラスト・ワードの最初の持ち主でした。放浪者といってもギャンビットのあいつではなくて、実際の意味での放浪者です。ジャレンはパラモンにいた、両親が居ない少年と親しくなりました。彼がシン・マルファーで、ゴールデンガンの男です。

ジャレンはガーディアンでハンターとして、パラモンの開拓地を守りました。しかしある夜にドレドゲンが襲撃しに来ます。ジャレンは人々を守るため単身で突入しますが、ドレドゲンにあえなく殺害されます。その後残されたジャレンのゴーストはシンのもとに行き、シンは光の戦士となりました。

その後ドウィンドラーズ・リッジという土地でシンはドレドゲンと再開。シンはラスト・ワードに炎を纏わせ、3発の弾丸でドレドゲンを撃ち殺しました。不思議なことにドレドゲンは一切の抵抗を見せなかったようです。それどころかジャレンを倒した際にラスト・ワードを贈り物だと言って返しています。

おそらくこれがゴールデンガンの由来です。事実ゴールデンガンのデザインはラスト・ワードによく似ています。シンはその後ヨルの思想に陶酔した一味「ヨルの影」を狩る決意をします。そしてご存知の通り、Destiny2で活動再開し、放浪者を追いかけています。

 

気になったこと

改めてグリモアを読んでみると気になる点がいくつかあります。ドレドゲンがクルーシブルでパハニンを殺害した際もそうでしたし、ジャレンのときもそうでした。

気になるのはゴーストが生きていながら殺害されているという点です。普通ガーディアンは死亡すると、ゴーストの力によって蘇生される事で無限の命を有しているはずです。そのガーディアンの光の恩恵を利用して内輪で戦闘能力を高め合おうと運用されているのだクルーシブルです。ウェポンズ・オブ・ソロウの項に書いたように、通常の兵器ではゴーストは破壊されません。なのでウェポンズ・オブ・ソロウを用いて殺害したという事は、ゴーストを破壊した上でガーディアンを殺害していると考えられるのですが、ジャレンの場合は生き残ったゴーストがシンに恩恵を授けることになっています。

つまりウェポンズ・オブ・ソロウはゴーストのみならずガーディアンそのものに深刻なダメージを与える事が可能であるといえます。

ちなみにドレドゲンはおそらく自身のゴーストと決別しています。その後ゴーストが存命かどうかは分かりません。今後出てくるかもしれませんね。

 

もう一点

 

ゴーストは生まれた時点で恩恵を与える人物が確定しています。主人公のゴーストはコスモドロームで主人公を発見するまで何百年も彷徨ったようです。今も自分のガーディアンを見つけられないゴーストが彷徨っている事でしょう。

しかしシンは、死したジャレンのゴーストによって恩恵を与えられています。事実ゴールデンガンを使用しました。なぜ他人のゴーストが恩恵を与えることが出来たのでしょうか。この点に関しては謎が多いです。

 

ラスト・ワードとトルン

今シーズンで放浪者に二者択一を迫られ、光の戦士か、悪の手先となるかを選ぶ事になりました。そもそも考えてみると、全シーズンにラスト・ワードが実装されたという時点で、光vs闇の構図は既に動いていたのです。トルンが復活するという事を予想していた人もいたでしょう。ガーディアンに守られて育ち、悪を打つシンと、ガーディアンとして多大な功績を上げておきながら、闇に染まり悪事を働きまくるドレドゲンという対立構造が、今回の対立と同一であることが分かります。

その二者を象徴する武器としてラスト・ワードとトルンなのでしょう。神を殺し、レッドリージョンを打ち砕き、トラベラーの覚醒を導いた大英雄である主人公は、これから光の戦士として活躍し続けるか、闇に染まりドレドゲンと同じ道を辿るのか、プレイヤー次第なのです。

 

今後放浪者とナインがどう関わってくるのか。現在のDestinyはストーリーがエライことになっていて、どう着地するのかすごく楽しみです。