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<Destiny 2>迫る脅威、ピラミッド船を考える<考察>

ストーリーの最後に映っていたピラミッド船について考えます

 トピックが尽きませんね。恐ろしい情報量です。周回遅れでやっとナインの招待が終わり、またもやピラミッド船の言及がありました。

現在の状況を整理した上でピラミッド船の正体につながるヒントがないか、考えてみることにします。

 

ピラミッド船

さて問題のピラミッド船です。おさらいのため一番最初にピラミッド船が出てくるエンディングムービーをご覧ください。

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ここで分かることは

  • 天の川銀河の外にいる
  • トラベラーの光によって動き出す
  • ピラミッド型
  • めっちゃいる
  • 大小様々 一つだけめっちゃデカイ
  • 恒星の光が届かない星間空間にいる

です。そしてこのピラミッド船、意外にもDestiny2発売以前に詳細な描写があったんですね

それがこちら。Destinyのコンセプトアートです。Destiny2エンディングのピラミッド船と酷似しているのが分かります。ピラミッド型、非常に数が多い。大小様々。そしてここでのみ確認できる要素として、船体の底から光が出ているのが分かります。そして気になるのが背景。後ろにあるのは惑星に見えますが、同時に雲も見えるので、大気圏内にあると考えられます。大気圏内に惑星があるわけがないのですが、これがトラベラーだとすると納得がいきます。これはコンセプトアートなので、ここで描かれている事がそのまま作品に用いられるとは限りません。なので実際にトラベラーなのかどうかは言い切れません

 

そして皆さん覚えておられますでしょうか。Destiny 2のオープニング。

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私は映像を持っていなかったので、YouTubeから引用します。見てほしい部分はここ。

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思いっきり三角形ですね。ピラミッド船と合致します。

曰く

  • 太古の敵がトラベラーを追ってきた
  • 人類の存続の危機にトラベラーは自らの犠牲と共にその敵を攻撃し破壊に成功
  • トラベラーは最後の力を振り絞りゴーストを造り、ガーディアンを生み出す

これが大崩壊であり、トラベラーが休止していた原因です。

暗黒と大崩壊

そしてこの出来事の詳細な描写がDestiny2にあります。私が記事で度々取り上げている伝承<マラセンナ>です。該当部分を引用します

正体不明の機動物体へ、こちらエクソダス・グリーン。そちらのトランスポンダーより発信を行ない、識別情報を送れ。以上」

さらに15分間の飛行時間が沈黙とともに過ぎていく。12.5光分先でわずかな反応を見せた物体からの返答はない。この亡霊はすでにヤン・リーウェイを18時間追跡し続けているだけでなく、出現する度にその距離を詰めており、当然船長アリス・リーは警戒していた。かつて他の移民計画は、外宇宙への加速中にその姿を消した。それが事故によるものか敵勢力の仕業かは不明であったが、アムリタ計画ではそれら消失の事例を盛り込み、考えなしに虚空へと飛び込まず、ハリネズミのごとく武装するようになっていた。

星々は消えた。宇宙は黒く染まり、宇宙船ヤン・リーウェイ、4万人の眠れる乗客、900名の乗組員、そしてあるいは太陽系全体を虚無が覆った。だが船体の向こう側を見通せないため、それが確実かを知る術はない。真空そのものが発光をさえぎっていた。暗黒が彼らを包んだ。

中略

新たな波がヤン・リーウェイを飲み込む。重力波が時空の尺度を変異させたかのように、船内のあらゆる物が同時に圧縮と伸張を行なっていた。「あの亡霊の仕業?」船が亜音速の爪弾きで揺れる中、リーは尋ねた。「この重力波の発生源はあの船?」

「分かりません!」ジオードは勝ち誇ったように答えた。「すごい、まったく訳が分かりません!」

何か古代の邪悪な存在が彼らに影響を及ぼしているのではないか

中略

間もなく訪れるだろう破滅が存在感を増していく。彼女には、自分と指揮下の乗組員たちに、これから死よりもはるかに苦痛に満ちた出来事が降りかかる事がはっきりと明確に見えていた。暗黒が彼らの存在を記憶してしまった。人類を殺しにきたアレは、彼らの味を覚えたのだ。

これはヤン・リーウェイがディストリビュータリーに流れるきっかけとなった出来事で、大崩壊の最も詳細な描写だと思われます。この正体不明の船が正体不明である以上明言は不可能ですが、時系列的に見てこのピラミッド船である可能性は十分にあります。

突然、周囲の虚空が突如としてビッグバンのように爆ぜ、光が目に入った。

天空の距離の向こうで純粋な白い光の点が輝いている。スペクトルを分解するスーツを着たマラにとって、それは視認可能なただの光ではなかった。無線波、マイクロ波、突き刺す紫外線、突発的に発生するガンマ線、完全で包括的な放射線を含めた光だった。それは歌い、会話し、恒星よりも古い声で話していた。

中略

光は闇を貫く。それは日の出でも壁や洪水でもなく、薄暮の中の1本の光、最も闇の深い夜をも貫いて彼女に触れる光の指であり、マラとユルドゥイン、ヤン・リーウェイを照らしていた。

だがそれでも足りなかった。その光は影を消し去るには至らなかった。

マラは争いの存在を感じた。行われた戦いと到達された均衡点。それは休戦と呼ぶべきものではなく、ゼロで割ろうとする数式のような無限の上限、2つの凶暴な永遠性の衝突だった。

この場所にはあまりに大きな力が集まっているのだ。そのパラドックスに世界がおののいているのだ。この永遠性の衝突を目にした者がこの場を脱出できるはずもない。宇宙はこの恥ずべき事態を消し去らねばならない。この異常なる事態を隠してしまわねばならない。

ここで気になるのは「古さ」が強調されている点です。太古の存在。2つの永遠性、恒星よりも古い声。

この時点では、少なくともピラミッド船は未知の勢力です。恐らくはハイヴ、フォールン、ベックス、カバル、宿られた兵どれにも該当しない勢力だと思われます。理由としてはどの勢力にも類似する形状が無いという点。そしてそれらの勢力とは比較にならない程の膨大な力があるという点。それは暗闇と重力場で光を遮り、トラベラーの光との衝突は特異点を生むほど。そしてそれほどのエネルギーを持つトラベラーが長年の休息を余儀なくされるほどの力です。

ウラン・タンの主張では、暗黒は宇宙の均衡を保つためにトラベラーと対極に位置する必要な存在と述べられている。

Destinyのグリモアから。いくつもある説のなかで、恐らくこれが最も真実に近いのではないでしょうか。

太古の存在、トラベラー

トラベラーを追い続ける謎の勢力。永遠性の衝突は同時に、トラベラーもまたそれほど古い存在であることを示しているわけです。ここでトラベラーについて調べてみました。

Destinyユニバースで、時系列的に最も早くトラベラーに触れているのは憂愁の書です。オズミアムが虫の神と契約しハイヴになった後、飢餓を満たすためハイヴの郷地にある52と1つの月、そこにある511の種族と戦争をします。そのうちの一つ、ハイヴがアンモナイトと名付ける種族のもとにいた未確認の53個目の月がトラベラーでした。

かつてオリックスは種の存続を賭け深遠に力を求めた時、天空と深遠の境界を守っていると思われる<リバイアサン>という巨大な存在に出会います。憂愁の書ではそのリバイアサンが、「我々のトラベラー」という発言をしています。リバイアサン自身は天空の遣いと言われていたりします。

この時トラベラーはアンモナイトと呼ばれる種族のもとにいましたが、彼らはハイヴとの戦いに敗れ絶えてしまいます。トラベラーはその後ハーモニーという種族のもとに行きますが、相変わらずハイヴが追い続けています。その後はエリクスニー、そして人類となるわけです。この時点でかなりの時間が過ぎています。数千年は経ったのでは無いでしょうか。十分<古い>です。なのでこれを見るとトラベラーを太古から追い求めるのはハイヴであると言えます。ではピラミッド船はハイヴなのでしょうか。太陽系を攻めようとするサバスンとは別に、シブ・アラスが用意したトラベラー破壊のための大船団なのでしょうか。

 

恐らく違います。Destinyの歴史上、活動停止まで追い込まれた出来事は太陽系での大崩壊のみです。ハイヴにその力があるのなら、アンモナイトとの戦争に苦戦することは無かったはずです。

ハイヴがトラベラーを追う理由は、つまるところ暗黒がそれを求めているからだと言えます。ハイヴは暗黒に長い間閉じ込められていた虫の神と契約し虫を宿しました。ハイヴはトラベラーを破壊し宇宙を深遠で満たすことを画策しています。その目的は虫の神のものでもあると言えます。ハイヴは明らかに深遠側にいますが、もともと天空の種族でした。虫の神もまた「深遠に閉じ込められていた」というので、もともと暗黒の存在であるかどうかはなんとも言えないです。なのでピラミッド船と関係している可能性は薄そうなんですよねえ

 

回りくどい話になってしまいましたが、要するにピラミッド船はこれらハイヴがトラベラーを見つけるよりはるか昔からトラベラーを追っていたのでは無いかと思います。アンモナイトを訪れる前にもどこか別の系にいて、逃れたのかもしれません。

あと気になるのはピラミッド船が動き出した状況です。トラベラーの覚醒により生じた光を浴びた瞬間動き出し、不気味に航行を始めます。動機そのものはものすごく単純で、ピラミッド船にとってトラベラーは存在を許せない敵なのです。

ウラン・タンの主張通り、光と暗黒は均衡を保つものであれば、そんなピラミッド船が天空にいるのはおかしいと思います。均衡を保つどころか、光は消えかけたわけですから。天空と深遠があり、トラベラーがその象徴的存在なら、ピラミッド船は深遠の象徴的な存在なのでしょう。本来は深遠にいるべき存在が、どういうわけか天空に出てきてしまっている。そう思えてなりません。

 光と暗黒の性質

光と暗黒の性質にも触れておきます。Bungieニュース(?)にアップされたストーリープレビューにて明らかになっています。ケイドのゴーストが破壊された理由はあの弾丸にあります。ハイヴの暗黒兵器、またはウェポンズオブソロウ級の弾丸であったと報告に書かれています。これは以前触れました。これはゴーストが通常の弾丸では壊れない事を意味すると同時に、暗黒の力があれば光を打ち消す事が出来ると示しています。ドレドゲンがトルンを使用しクルーシブルに行った際にはガーディアンの死者が出ています。

タイタンの地下ではガーディアン9人が犠牲になりました。

トラベラーの欠片によってユルドレンの宿りが解けました。

これらから分かるのは、光と暗黒は打ち消し合うことで、それはウラン・タンの光と暗黒は対極の存在であるという主張とも合致します。

 

長々とトラベラーと暗黒についてまとめました。できるだけ短い文章で情報を伝えるのは私の課題でもありますw

 

ピラミッド船に備えるナインと放浪者

ここで話を現在に戻します。ピラミッド船が出てくるナインの招待のキャプチャがあるので転載します。

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 0:16~

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もう一つ

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1:55~

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最後のビジョンにも触れておきます。

これは現在ナインと放浪者の関係が出来るまでの経緯を見せています。なぜ使者(ナイン?)がそれを見せたのか、数々の神を倒し、何度もトラベラーを救った主人公をこの来るべき戦いに巻き込むのが目的だと思われます。前回の記事でも触れた通り、ナインは生命を守らないとナイン自身も消えてしまいます。なのでナインも見て見ぬふりは出来ません。

そこでナインは放浪者に目をつけました。

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来る戦いには 光だけでは勝てない

ナインは放浪者を利用できると考え、宿られた兵が閉じ込められているアーティファクトを彼に与えます。放浪者はナインのビジョンによってピラミッド船の事を知ります。来る戦いとは恐らくその襲来のことで、それに備えるために光以外の方法で力を貯めようとしているのだと考えられます。しかし「俺達が日の目を見る」という発言は怪しい。彼の本当の目的が暗黒との戦いなのかはまだ言い切れません。

何れにせよ、ナインはギャンビットを価値あるものだと考えています。ビジョンの中で使者が「すでにしてもらっている。おどりつづけろ」といやみったらしい語り口で話します。これは多分オリンのときの記憶が残っているからです。彼女は放浪者の本当の名前を知りながらドレドゲンと呼びます。彼女はウーミンがドレドゲンであったことを大変嫌がっていたようなので、軽蔑的な表現になるのでしょう。

つまりナインの目的のために放浪者のギャンビットは大変意義のあることなのです。

そして放浪者のタワー滞在が許されているのも、ヴァンガードがその意義を認め、暗黒との戦いのためになると考えているからなのでしょう。つまりヴァンガードもピラミッド船を認識しています。

如何にしてピラミッド船を知ったか

ちなみにピラミッド船のことはアウォークンも知っています。ナインとアウォークンがどうしてピラミッド船を知り、それが襲来してくると考えているのか考えてみます。

アウォークンは大崩壊を目の当たりにしています。特にマラ・ソヴは、ヤン・リーウェイが暗黒に包まれ、トラベラーがそれを攻撃する様子を船外から間近で見ていたのです。ヤン・リーウェイを追跡していた船を暗黒と結びつけるのは容易で、その存在をかなり早い段階から認識していたはずです。

ナインはダークマターの流動です。彼らもまた大崩壊を目の当たりにし、おそらくはアウォークンよりも詳しいです。更に宇宙を流れるダークマターが遥か遠くで起こった出来事を伝達しているとも考えられます。天の川銀河のはるか遠くで起こっている出来事は彼らでないと知りえません。つまり彼らはピラミッド船が動き出し航行を開始した事を知っていて、アウォークンにもそれを伝えたのでは無いでしょうか。

 

 

今後考えられる展開

ビジョンで使者はここを去ると語っています。ナインがいなくなるのか、使者がいなくなるのかは分かりません。ある程度目的を達成し、計画が次の段階に写ったことを示唆していると思います。

次のシーズンはカルスに関係すると思われています。これまでカルスはガーディアンに協力を求め、見返りに武器をくれたりする優しいおじいちゃんです。カルスはレッドリージョンが謀反を起こした際にリヴァイアサンに乗せられ宇宙を漂流しました。その過程で暗黒に触れた(?)らしく、恐らく彼もまたその脅威を認識しているようです。これについてはあまり調べていないので詳しい言及が出来ません。その迫る脅威に備えようとしているのでしょう。次のシーズンで何が起こるのか要注意ですね。

そして最近はゼロ時間がありました。ここではミスラックスというフォールンのキャプテンが登場しますが、彼は今後関わってくる可能性が高いです。ミスラックスはハウス・オブ・ダスクを抜け、人類と共闘することを決心しました。タイタンで出会ってから、彼はガーディアンとファイアチームを組んだりしていて、かなり人類に好意的です。更にはトラベラーの光を守り、人類と共に歩むためにハウス・オブ・ライトのケルを名乗っています。これも面白いので別の記事で出来るといいな。

 

これらの事から考えられる展開はこうです。

トラベラーが覚醒し体制を立て直した人類。ピラミッド船、暗黒の襲来に備えることになります。放浪者は独自の方法でそれに立ち向かうことを試み、主人公は恐らく放浪者とともに暗黒に挑みます。

カルス、及びハウス・オブ・ライトはヴァンガードと協力。カバルの一部とフォールンの一部が味方に加わります。リヴァイアサンとゼロ時間がその前兆。バリクスも来るといいな。

 

今回はかなり長くなってしまいました。余分な情報もあるかもしれず、読みづらい文章になってしまったのはすみません。最近はDestinyの伝承などを読み、このように情報をまとめるのが趣味のようになっています。天文学的な情報量なのでまだまだ書けることが沢山あり、これからも増えます。次のシーズンが楽しみでなりません。