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Destiny 2世界史 世界観解説 この世界で起こった出来事をざっくり解説しちゃう記事

新規プレイヤー向けの解説記事です。

 Destiny 2 がSteamに移行し、1年目コンテンツが無料化されたことで新規プレイヤーが大勢増えました。無料コンテンツをやってピンときたら是非DLCを買っていただいで、宇宙の終焉に抗う手助けをしましょう。Destinyフランチャイズの世界観はとにかく凄まじい情報量を持ち、ストーリーの主軸に無関係な伝承でさえ短編小説ほどの分量を持ちます。本作のアクションシューターとしてのゲーム性の良さはさる事ながら、是非この世界の知識を深めて頂いた上でプレイすると更に違った面白さがあります。

というわけで本記事では、基本的なDestinyフランチャイズの世界観や歴史をざっくりと解説するものになります。

新規プレイヤーでストーリーもとりあえずやったけど、何がなんやら分からん!といった人向けです。かなりの文量になると思うので移動中の読み物にどうぞ。

 

 

 

 

人類史

 

トラベラーの出現

ゲームを始めた皆さんは街に浮かぶ球体を不思議に思うことでしょう。Destiny はこの球体、トラベラーを中心に物語が展開しています。トラベラーの詳しい情報は実はあまりありませんが、その球体はとにかく凄まじい力を持つ神のような存在です。トラベラーが扱う力「光」は特別なもので、主人公のガーディアンはこの「光」の恩恵を受けることで戦っています。光というのは太陽や電球から発せられる光とは違う、トラベラー由来の力を指したDestinyの固有名詞のようなものです。

トラベラーは強大な存在から逃げ続け、長い時間を掛けて地球を訪れました。過去に守護した種族は崩壊したり堕落してしまいます。トラベラーは太陽系に現れると天体Xと呼称されますが、規則的な行動パターンとそれがもたらした惑星の改造が観測されることで地球外知的生命体であると見なされます。人類はアレス1計画を発足し、行動パターンから行き先を割り出し火星にてトラベラーと接触します。

 

黄金時代の到来

トラベラーが人類の守護者となったことで多くの技術がもたらされます。人類の寿命は3倍に伸び、200歳を越えるようになります。リアリティのある描写が伝承に出てきます。それによると、タイタンの新太平洋環境都市ではひ孫が最近生まれた女性が現役で働いています。トラベラーによるテラフォーミングは人類を太陽系中へと進出させます。またプログラム可能な万能物質であるグリマーが流通したのもこの時代です。トラベラーが最初に訪れた衛生イオは聖地に、火星には巨大な都市と大企業のビルが築かれ、金星にはアカデミーが。メタンの海で覆われた衛生タイタンには画期的な新太平洋環境都市が作られることになります。

エクソ

黄金時代でも指折りの大企業「クロヴィス・ブレイ」は火星に巨大な施設を持っています。ブレイの技術力は極めて高く、黄金時代の時点でプレイヤーが選べる種族である「エクソ」が造られていました。エクソは人間の記憶と意識を完璧に機械へと移植することが出来る義体化技術の最終形とも言える物で、人間が持つ寿命もまた再現されています。ちなみにエクソの名前の後ろについている数字は恐らく再現された寿命を終えた回数または記憶の保存可能期間を過ぎた回数、つまり世代を示していて、銃器技師のバンシー44は44回人格が変わったことになります。彼は今ボケ始めているので、Destiny3の頃にはバンシー45になっているのではないでしょうか。

ウォーマインド

Destiny 2: Warmind Secondary Keyart

https://www.artstation.com/artwork/YkZOX

またDestiny本編でも大きく関わる存在である「ウォーマインド」はブレイが発明したもので、何れ来る地球外敵性存在の襲来に備えた防衛兵器でした。ブレイは、極めて平和であった太陽系になぜそのように強大な兵器を作ったのかと疑問が持たれています。ブレイは時間軸を自由に行き来できる技術を持っていると言われています。また、Destinyで登場した時空を自由自在に行き来できる非ガーディアン、通称「謎の人物」も後にブレイの関係者であることが示唆されていて、何らかの手段により黄金時代の時点で未来の厄災を知っていた可能性が高いと言われています。

アムリタ計画

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Lawrence Rusty Durbin

https://www.artstation.com/artwork/myala

トラベラーの守護による技術革新が起こり人類は黄金時代を謳歌しますが、その状況に異を唱えるグループが出現します。彼らはトラベラーに依存しない道を探すため太陽系外に出ることを決意します。その「アムリタ計画」により、コールドスリープされた4万人と船を運営する900人が地球を後にします。旧ロシアにある発射台は、恐らく新たな光の冒頭部分のストーリーで訪れるコスモドロームから見えると思います。アムリタ計画により造られた宇宙船エクソダス・ブラックとエクソダス・グリーンは系外へ向けて航行を開始していました。

太陽系外縁天体である小惑星ネッススはその軌道を変えます。その予想外の動きによってアムリタ計画に参加していたエクソダス・ブラックはネッススに衝突しています。その際船員は謎の金属生命体を目撃します。

 

大崩壊

File:SunkenArcology.PNG

アムリタ計画が始動してしばらくすると、エクソダス・ブラックは正体不明の船体を発見します。程なくして太陽系全体にウォーマインドの一つである「ラスプーチン」による緊急警報「スカイショック」が発令されます。地球外敵性存在の襲来を示すその警報が黄金時代の終焉の報せとなりました。正体不明の船体が猛烈な重力場を発し、エクソダス・グリーンはそれに飲み込まれてしまいます。後にこの正体不明の船体はピラミッドである事が分かっています。トラベラーはこのピラミッドを攻撃すると、とてつもないエネルギー同士の衝突が起こり、その空間に特異点「クーゲルブリッツ」が生じます。エクソダス・グリーンはこの特異点に落ち消息を絶ってしまいます。

大崩壊とピラミッドについてこちらにまとめているので参照してみてください。

ガーディアンの出現

この後トラベラーはピラミッドと戦い、なんとか撃退に成功はしますが余力はもう殆ど残っていません。太陽系には悪夢が蔓延り、ハイヴは目覚め、人類はその大半が失われてしまいます。トラベラーは最後の力を振り絞り、新たな生命「ゴースト」を作ると活動を休止してしまいます。

ゴーストは使命を与えられ、生まれた後長い時間を掛けて主人を探します。ゴーストに蘇生された人間は「ガーディアン」として新たな存在に生まれ変わり、光の力を扱う戦士としてトラベラーの代理的な役割を果たすよう作られた存在です。

鉄の豪傑の出現

現れたガーディアンはトラベラーの代理としての役割を果たすことなく、力を手にした悪党といったように無法地帯を支配しました。それらによる派閥闘争が起こる中、鉄の豪傑が組織されます。鉄の豪傑は派閥闘争の間に立ち地域の安定化を促進させ規模を大きくしていきます。次第に安定すると人類の共同体を率いる指導者としての役割を果たすようになりました。彼らの伝説は現在でも語り継がれています。

シティ建造と人類の再生

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Darek Zabrocki

 

 https://www.artstation.com/artwork/rwewa

壁の建設

一度は死の淵に立たされた人類でしたが、鉄の豪傑の指導によるガーディアンの集結と安定した統治より状況は良くなりました。大崩壊後現れたハイヴやフォールンと戦い残された人類を守護し、休止したトラベラーの下で最後の都市の建造を始めます。都市には巨大な壁が立てられ、ガーディアンやラスプーチンによる防衛の下、比較的平和な生活がそこにはありました。

シティ包囲戦

シティで2つの大きな戦いが起こります。フォールンは都市を6方向から攻め込み中心地へと侵略の歩みを進めていました。そこで後にヴァンガードの司令官となるザヴァラ、当時ヴァンガードの司令だったオシリスが戦いました。また、後に最強のタイタンと呼ばれるセイント14もその戦いに参加し、彼らは英雄としてその名が人々の記憶に刻まれるようになりました。またセイント14はザヴァラの前任のタイタンヴァンガードでもありました。シックスフロントの戦いとして知られているこの事件に加え、トワイライトギャップの戦いも起こります。フォールンが退去して押し寄せ、なんとかシティの防衛には成功したもののガーディアンの多くが命を落とします。

「不死身のガーディアンが死ぬとは???」と思われるでしょう。ガーディアンは”基本的に”不死身ですが、それはゴーストによる恩恵あっての事です。ゴーストが失われた、または光を奪われたガーディアンは不死身ではなくなり、永遠に命が失われる事があります。ガーディアンは通常の弾丸では破壊不可能だそうですが、暗黒の力が加わっていれば話は別で、ゴーストも傷つき命を落としてしまいます。

この壊滅的な2つの戦争を機に、ヴァンガードは積極的に対外への武力行使を開始します。ストライクもその活動の一つで、ガーディアンを外へ放つことでシティ攻撃の機会を与えないようにしました。また、ガーディアンが不死身であるという利点を活かし、シャックス卿がクルーシブルを開催したのもこの時期です。ガーディアンはお互いを殺し合うことでその戦闘技術を磨き、種族としての戦闘能力を高める訓練の一環として現在でも続いています。

鉄の豪傑の消滅とヴァンガードの設立

鉄の豪傑は人類の再生に役に立つだろうと考え、ウォーマインドをサルベージして手に入れようとしたZIVAテクノロジーの反撃を受けると、メンバーの大半を失い組織としての鉄の豪傑はここで一度絶えています。サラディン卿、エフリディート卿が生存しています。アイアンバナーをもう経験済みかと思いますが、この行事を運営しているのがこの鉄の豪傑です。Destiny の主人公はフォールンによるZIVA強奪の際に協力したことで、正式に鉄の豪傑のメンバーとなっています。これ以来主人公の肩書は「若き狼」となっています。

鉄の豪傑は当時シティの最高権力でしたが、それが無くなったことで預言者が権力を得ました。預言者は自身をリーダーとする組織、コンセンサスを設立すると、その配下にシティの軍事部であるヴァンガードを設置しました。以前のシティ包囲戦での活躍を鑑みて、預言者オシリスヴァンガード司令官に、セイント14を初代タイタンヴァンガードに任命しました。このコンセンサスという組織はあまり名前が挙がらずよく知られていません。しかし事実上シティの行政組織であると考えられます。カバル大戦で預言者が姿を消している今、恐らくザヴァラ司令官がシティの最高権力です。

ドレドゲンの誕生

恐らく上記よりも昔、シティが建設される前からフォールンは度々人類の小さな共同体への侵略を行っていました。情勢が安定するまでの間、レジル・アジールは派閥闘争やフォールンの侵略で戦い大きな戦果を上げると、英雄として讃えられていました。彼の活躍は目まぐるしく、後にタイタンと呼ばれる集団の先駆けとなりました。

そうして英雄としてその名を知られたレジルは、月を探索した際に過去の戦いで居なくなったと思われていたハイヴを発見します。その際に撃破したナイトの骨を愛銃のローズに飾り付けると、レジルは囁きが聞こえるようになり、心は荒み堕落しきってしまいます。ハイヴの骨によって変貌を遂げたその銃「トルン」はクルーシブルで猛威を振るい、ガラスの間から帰還したパハニンがその犠牲となってしまいます。その後ハイヴの力を持った武器は「ウェポンズ・オブ・ソロウ」と呼ばれ、ヴァンガードによってその使用が禁止されます。パハニン殺害によってレジルはシティを追放されると、自らをドレドゲン・ヨルと名乗りシティ外の共同体で殺戮を起こしてしまいます。その過程でシン・マルファーに出会い、最終的にはドゥイン・ドラーズ・リッジでその生涯を終えますが、ガーディアンの最も恥ずべき事件としてドレドゲンの名は口にすること自体が憚られています。

これについてこちらに詳細を記しているので興味があれば参照してみてください。

オシリスの追放とヴァンガード士官の総入れ替え

主に預言者による思想はシティを埋め尽くし、誰もがトラベラーに陶酔しきっていました。しかしヴァンガードの幹部にしてウォーロックのリーダーであるオシリスは「トラベラーが来たことによって人類は恩恵を受けたが、同時に大崩壊も招いた」といった趣旨の主張をします。この発言はオシリスによる新たな教えとしてシティに噂され始めると預言者は激怒しオシリスを追求します。オシリスは自身の発言を釈明するために、トラベラーを非難しベックスの驚異を認識すべきとする内容の本を出版しますが、これがオシリス信奉者による聖典となってしまい、新興宗教が出来上がってしまいます。オシリスはこの1件により宗教裁判に掛けられるとシティ追放を言い渡され、単独でベックスの驚異へ立ち向かう事になりました。

自らシティを出る決断をしたオシリス預言者の敬虔な信奉者だった信心深いセイント14との間で対立が生じます。これは行方を絶ったオシリスの追跡を預言者が命じたことにより起こりますが、仲違いしたままオシリスは地球から姿を消します。預言者はさらなる追跡を命じ、セイント14も後を追うようにして消息を絶ちました。後に二人は水星で活動していた事が判明しますが、セイント14はオシリスを追ったことでベックスのシミュレーションから出られなくなり命を落とします。

ヴァンガード司令官であったオシリスが追放された事で、ザヴァラが繰り上がり後任の司令官となります。またセイント14が失踪したことでザヴァラ司令官がタイタンヴァンガードに、空きが出たウォーロックヴァンガードにはオシリスの弟子であったイコラ・レイが任命されます。またこの出来事と同時期に、ミッションに出ていたハンターヴァンガードのアンダル・ブラスクがフォールンのケル王、タニクス・スカードの待ち伏せによって殺害されました。これによってアンダルの親友であったケイド6が後任となります。シティの激動の時代でした。

 

アウォークンの誕生

時間を少し戻します。クーゲルブリッツに飲み込まれたエクソダス・グリーンは異次元へとたどり着きます。彼らはそこで生命として在る事を望むと、次々とエクソダス・グリーンのメンバーが復活します。大半がコールドスリープしていた彼らは、その状況にちなんで自らを「アウォークン(目覚めた者)」と名乗ります。またアウォークンが流れ着いたその空間を「ディストリビュータリー」と名付けました。大半が女性で構成されたアウォークンは必然的に女性による権力構造が形作られます。

エクソダス・グリーンのメンバーであり、その世界に二人目として生まれたマラはあらゆる策を講じ人民の思想誘導、また初代女王であるエクソダス・グリーンの元船長アリス・リーを弾劾に追い込みます。またマラを暗殺しようと目論むスジュール・エイドとの決闘に勝ち彼女を配下に加えると、事実上ディストリビュータリーの最高権力であった皇室の研究員たち、ジェンシム書記官をスジュールによるマラ暗殺を支援したという弱みを握ることでコントロール出来るよう企てました。イオにいるアシェル・ミルがこのジェンシム書記官の1人です。そのようにディストリビュータリーにおける権力を影で掌握したマラは、太陽系へ帰還し人類に手を貸すべきであると宣言し有志を募ると、大勢のメンバーを集めます。そしてメンバーを率いてディストリビュータリーを離れることになりました。

ディストリビュータリーにおいて不老不死であったアウォークンは、通常の宇宙に戻ることでその永久性を失います。また、ディストリビュータリーの中の時間の流れは通常よりも早く、ディストリビュータリーでアウォークンは数千年を過ごしたつもりでも、戻ったときには大崩壊からさほど時間も経っていない、シティの再建すらままならない無法地帯のままでした。

リーフへの定住とリーフ戦争

太陽系へ戻ったアウォークンは、人類が死の淵に立たされている状況をすぐに理解し、加勢のための策を練るためリーフと呼ばれる小惑星帯に姿を隠します。そこで長い間準備をしていましたが、今すぐにでも地球に戻り人類を助けるべきだと主張する派閥が反乱を起こします。派閥は船を無断で出航させ地球へ向かいますが、その痕跡を見つけた地球外勢力であるフォールンに見つかり、リーフ基地はフォールンによる攻撃にさらされます。

この攻撃を行ったハウス・オブ・オルブズは長い間リーフと戦いますが、ある時配下にあったハウス・オブ・ジャッジメントと呼ばれる勢力の裏切りに遭います。それによりリーフはフォールンの一部を自らの配下に加えたことで、ウルブズとの戦いで有利になり戦争を終わらせます。このハウス・オブ・ジャッジメントは忠臣バリクスが新たなケルとして女王を支持したことで、今ではリーフのアウォークンと協力しエルダーズ・プリズンを運営しています。

一方基地を出たアウォークンの一部は地球へとたどり着きますが、力を持たぬアウォークンはすぐに荒野で殺されてしまう上、人類はその見慣れぬ姿に恐れを抱き彼らを攻撃してしまいます。これがガーディアンにアウォークン種族が存在する理由です。

残されたマラは力を得るため兄であるユルドレンを使い、アハンカーラを発見します。アウォークンはこのアハンカーラ「リベン」の願いの力を使い、異空間に「夢見る都市」を築きました。

 

アハンカーラの出現と絶滅

アハンカーラは大崩壊の後太陽系に出現したドラゴンのような生物です。ドラゴンのような、と言っても彼らの姿をそれを見る個人によって変化します。アハンカーラは現実と欲望の差を糧にして力を蓄えていきます。つまり、「強い武器が欲しい!」とガーディアンが欲望を持っても「強い武器がなかなか厳選出来ない」場合がほとんどです。この理想と現実との差がアハンカーラにとっては美味しいご飯です。強い野望を抱いた人物と契約することでその人の願いを叶えると、欲望が現実に昇華することによって実際に力を得るのです。アハンカーラの現実を操作する力はトラベラーと同じく因果関係を超越した力と言われ、ハイヴの宿主が持つ力との関連が疑われています。詳細は不明ですが、アハンカーラは金星で何らかの理由により<因果関係を超越する事象>を起こすと、トラベラーの光に陶酔している人類によって危険な存在だと見なされ、ヴァンガードによる<偉大なる狩り>が行われたことで絶滅したとされています。アハンカーラ装備がいくつかありますが、それに骨が使われていること、また頭蓋骨の形が全て異なるのも上記が理由です。これによってリベンが最後のアハンカーラとなりますが、その存在は今の今まで隠蔽されていました。

 アハンカーラについてはこちらの記事で詳しく書いたので参照してみてください。

ナイン

時間は更に戻りますが、この存在は人類史の開始と共に発生しました。ナインは宇宙に存在しているダークマターの流動が惑星の重力によって輪を形成した結果生じた集合体でした。はじめはただのダークマターの集合でしたが、地球上に生命が誕生した事でダークマターの流れに多様性が生じた結果意識を宿しました。ナインは太陽系の主要惑星そのもので、地球もまたナインの1人です。彼らの意識は人類の存在によって保たれているので、人類の滅亡は同時にナインの滅亡でもあります。そのためナインは人類に依存しない形で生命を宿そうと考えています。ナインについてはもう少し詳しく記事を書いたことがあるので、興味があれば参照してください。

 ナインについてはこちらの記事でまとめているので参照してみてください。

 

地球外勢力

ハイヴ

既に名が上がったハイヴは、6つほどある敵勢力の中でもかなりの驚異となる存在です。ハイヴ誕生の歴史は人類史より遥かに古く、恐らく何十万年も前。ハイヴがハイヴになる前、彼らの母性は巨大なガス惑星ファンダメントに墜落してしまいます。生理学的に非常に短命であった彼らは、隣国との戦争に勝つための切り札を見つけるため、古代のアーティファクトである高性能な船「針」を使いファンダメントの核を目指します。ファンダメント内部にはトラベラーの弟子である巨大な生物、リヴァイアサンが存在していて、深遠との境界を守っていました。リヴァイアサンの静止を振り切った彼らはトラベラーに封印されていたという虫の神と接触すると、力を得る変わりに飢えを満たすという条件で虫を体内に宿しました。これがハイヴの成り立ちです。ハイヴはその力を使い母性系を侵略すると、その過程でトラベラーを発見します。当時トラベラーが守護していた種族、アンモナイトを滅ぼした後もトラベラーを追い続け、最終的には太陽系に至るわけです。ハイヴの最高神である「オリックス」その姉弟である「サバスン」「シヴ・アラス」はハイヴを率いていました。特にオリックスは虫の神の一柱を殺すことで破滅の石版と呼ばれるアーティファクトを作ると、深遠の力である宿りの力を操れるようになりました。太陽系に至るまでの間に彼らはベックスと接触していて、その戦いの中でベックスの大きなマインドである「キュリア、刃の変形」を宿り配下に加えています。ハイヴの歴史についてはTRNというサイトにアーカイブされているグリモアに詳しく書かれています。短編小説並の分量を持ち非常に面白いので合わせて参照してみてはどうでしょう。

db.destinytracker.com

 

フォールン

 かつてトラベラーの保護化にあった種族です。エリクスニーという固有名詞を持っていますが、トラベラーに見捨てられたという意味を含めてフォールン(堕ちたもの)という蔑称で呼ばれるのが一般的です。フォールンは一見人形に見えますが、生理学上は人類とは全く違います。腕は4本あり、エーテルという人類には有害な物質を摂取することで生きています。フォールンはハウスと呼ばれるクランのような共同体に属していて、ハウスの長である「ケル」とその母船である「ケッチ」を主体とした活動はさながら海賊のようです。事実彼らは太陽系中で略奪を行っています。かつて様々なハウスが存在していましたが、全ハウスのケルを自称したスコラスによって一旦はまとめられますが、ヴァンガードによってスコラスが討伐されると殆どのハウスは散り散りになり、現在ではその姿を見ることがなくなりました。主に太陽系中にいるのは「ハウス・オブ・ダスク」と呼ばれるアナーキーな勢力でほとんど無秩序だと思われます。しかし少数ながらスパイダーのクランも存在しています。また現在ではフォールンキャプテン「ミスラックス」が新たなケルを宣言し、トラベラーを守るため人類と共同戦線を貼る動きも観られます。

以前にはハウス・オブ・ジャッジメントと呼ばれるハウスがリーフのアウォークンと協力していましたが、孤独と影で起こったスコーンの反乱が起こったことで姿を消しています。

 

ベックス

 現在(不死のシーズン)で大きく関わっている種族です。先程登場したエクソダス・ブラックの船員が遭遇した金属生命体とは彼らのことです。金属生命体とは書いたものの、実際には外骨格を身にまとっているだけで、生命としての実体はその中に流れている白い液体「レディオラリア」です。レディオラリアは液体であり、通常は分け隔てありません。なのでベックスは集合意識を持っているとされ、それぞれの個体はマインドと呼ばれる司令機のもとにネットワークで接続されています。例えればマインドが頭脳だとすると、ゴブリンやミノタウロスは手足です。一つのネットワークはそれぞれ目的を持っていて、例えばヴァーゴ・プロヒヴィジョンという集団、ネットワークは火星でのゲート防衛やカバルへの対処を行う目的を持っています。不死のシーズンで月に現れているのはソル・ディバイシブと呼ばれるネットワークで、ブラックガーデンというベックスの聖地を管理していると思われます。

ベックスの最も恐るべき性質はシミュレーションと時空を行き来できる技術です。ベックスはあらゆる物質をシミュレーションすることが可能で、その中で作られた生命と実際の生命の間に差はありません。ベックスはシミュレーションの中であらゆる状況を再現し、ベックスが必ず勝利する未来をシミュレーションし続ける事によって、通常であればあらゆる種族はベックスに勝つことが不可能です。しかしベックスは光と暗黒をシミュレーションすることが出来ません。人類がベックスとの戦いで互角に戦えるのはその性質が理由です。

ベックスは時間に囚われません。ベックスが生まれたのはブラックガーデンと呼ばれる異空間とされていて、そこは曰く「時から隔離されている」そうです。つまり今から1万年後に誕生したとしても、現在に存在することが出来るのです。この概念、言葉だけでは分かりにくいと思いますので、簡単な図を用意しました。

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ベックスのこの性質はゲーム中でも見ることが出来ます。オシリスの呪いでは3つの時間軸から来たベックスが登場します。一般的な銅色のベックスに加え、はるか昔の時間軸で現れたプレカーサー・ベックス が登場します。またディセンダント・ベックスと呼ばれるタイプは、現在よりもはるか未来で使われているモデルだと言われています。しかし上記の性質を持っているならベックスのモデルを時間で区別することは出来ないとも言えます。これくらい、ベックスはまだ謎が多い種族です。

 

カバル

 Destiny 2のメインストーリーで大きく関わったのがカバルです。カバルは遠い星系で帝国主義を掲げる軍事大国でした。彼らは最も統率が取れた軍隊を持ち、これまでにあらゆる星を征服し配下に収めてきました。カバルの敵ユニットの一つであるサイオンはそのように征服され同化した種族で、そのサイキック能力を有効に使うために軍隊に配属されています。かつて堕落した指導者のもと国民は抑圧されていましたが、カルス皇帝と呼ばれる人物がクーデターを起こし国を乗っ取りました。かつての圧制者は処刑され、カルス皇帝による独裁政治が始まりますが、カルス皇帝の快楽主義のもと種族間も平等で愛のある政策が取られると(本人曰く)国民はカルス皇帝を心から慕ったといいます。そうして反映した帝国はトラベラーを求めて太陽系に現れました。しかしカルス皇帝の家臣であった「ドミヌス・ガウル」が謀反を起こし国を乗っ取ると、カルス皇帝を巨大な囚人船「リヴァイアサン」に収監して宇宙に島流しにされます。ガウル総督と彼が指揮するレッドリージョンは太陽系を訪れ、トラベラーの光を奪おうと試みました。ガウルの死後、カルス皇帝が太陽系に現れると主人公を自身の配下に加え力を与えたりと、フォールンと同じく人類と協調する流れがあります。

カルス皇帝についてまとめた記事があるので参照してみてください。

 

宿られた兵

 通常の宇宙とは別の異空間の超自然的な力と関連のある存在です。かつてハイヴの最高神であるオリックスが虫の神の一柱を殺して「破滅の石版」を作ったことで手に入れた力です。ある生物を「宿らせる」事で自らの配下に加えることが出来ます。宿られた兵はそれぞれ新しい能力を与えられていて、サイオンの分裂やファランクスの衝撃派はこの力によるものです。エリスとイコラによると、この「宿りの力」は本来ハイヴの力とは無関係な異空間にある自然的な力なのだといいます。ナインは「アーティファクト」と呼ばれる深宇宙の氷の塊を放浪者に与えると、放浪者はギャンビットで宿られた兵を召喚させています。オリックスの死後は指揮官が不在の状態となり太陽系中を放浪していましたが、オリックスの妹であるサバスンが破滅の石版を受け継いだ事で今は組織的に活動しています。ハイヴ傘下の宿られた兵に対して、放浪者のギャンビットに出現する宿られた兵は別の系統であると思われます。

 

スコーン

 File:Fikrulthefanatic1.png

 この種族については私もまだ伝承の開放が不十分であまり詳しくは書けませんが、とりあえず把握している限りの事を書きます。

スコーンは基本的にはフォールン種族が変異したものです。邪神襲来の際失踪したユルドレンが闇の力に取り憑かれてしまい、失踪した女王を見つけるという目的のために、接触してきたリベンに願った結果作られたのがスコーンでした。フォールンがエーテルで生きているというのは既に記していますが、スコーンはそのエーテルに闇の力が加わった「ダークエーテル」が身体に流れています。

 

さて長々とゲーム中では語られない事象を書いてきました。Destiny 、及びDestiny 2で起こった出来事を別の記事で紹介しようと考えていますので、よければ今後そちらのチェックもしてみてください。既プレイヤーの方、もし間違った情報が遠慮なくコメントで教えて下さい。文量が多すぎて後で確認するのが大変です!!