<Destiny 2>ベックスの正体を考える<考察>
gamescom2019で公開された新トレーラーに関連してベックスを読み解きます。
さて延期されたものの配信が近づく影の砦の新トレーラーが発表されましたね。ベックスに焦点を当てた映像で、おそらくは新レイドで関わるブラック・ガーデンに向けてのものでしょう。
今回のトレーラーを踏まえて、ベックスに関するある仮説を立てました。今回はそれについて。
前提
ここではピラミッド船が暗黒を象徴する存在であり、トラベラーと対をなす上層の存在であると仮定します。つまり、トラベラーが光を使う天空の神聖な神であるように、ピラミッド船が暗黒を使う深遠の神聖な神であると考えます。
さてトレーラーの内容に触れる前にベックスについておさらいします。ベックスは機械の外骨格を持った有機生命体で、それぞれ決まった目的を持ちプログラムに従って動くかのように振る舞います。主人公が初遭遇したのは金星で、そこにはベックスの巨大な施設であるガラスの間が存在します。ベックスが持つこれらの施設がどのような意味を持つのかは一旦置いておいて、今はベックスの種族としての行動理念を考えます。
ベックスの目的
ベックスは基本的には種の存続のために活動していると考えられています。というのも彼らが持つシミュレーションの技術は、ベックスにとってより良い結末を得るための物で、それは必ずベックスが勝利する未来が訪れるという事を意味しています。ベックスのシミュレーションは極めて崇高で、シミュレーションされた生命体は本物の生命体と差はないと思われます。そしてガラスの間はそのシミュレーションをコントロールする力、つまり全能性を、シミュレーションの枠を超えて現実に当てはめようとする目的で作られたと考えられています。分かりやすく言えば、現実を自由自在に操る力を得ようとしました。これがベックスの持つ力で、あらゆる物をシミュレーション可能という点である意味全知全能の神と言えます。
ベックスと光/暗黒
しかしそんなベックスにもシミュレーション出来ない物がありました。それが光と暗黒です。ベックスは光を恐れます。それはネッススのアドベンチャーでゴーストがベックスと話した際にベックスが語った事です。ベックスは光を理解できず、シミュレーション不可能で怖いのだといいます。これは夢見る都市で起こっているタイムループの中でガーディアンが自由を有している理由です。夢見る都市はキュリアと呼ばれる宿られたベックスマインドがシミュレーションの力を応用して時間操作を行っていますが、光の力を使うガーディアンだけはシミュレーションに含まれずタイムループの影響を受けないのです。これがベックスが持つ欠点であり、ガーディアンがベックスに対して優位である点です。
そしてもう一つシミュレーション不可なのが暗黒です。D1のプレイヤーはご存知でしょうが、ベックスにとって神聖な場所であるブラック・ガーデンには暗黒の力が祀られていました。祀られたという表現が妥当かは分かりませんが、ベックスはガーデンで、また恐らくそれ以前から「崇拝」という概念を取り入れることで種の強化を図りました。全てを理解しシミュレーションも可能なベックスにとって、理解できないものは畏怖の対象であり、同時に崇拝の対象でもあるわけです。暗黒を崇拝しているのは多分光より先にそれを知ったからという単純な理由だと考えられます。
ここまでのまとめ
さて相変わらずまどろっこしい説明になっていまいましたが、「ベックスは種の存続のために戦い、暗黒を崇め光を恐れている」という点を抑えていただければ良いです。
ガーディアンの目的
ここでガーディアンと比較します。
ガーディアンの歴史はベックスよりは浅いです。トラベラーが暗黒との戦いで傷つき、最後の力を振り絞って作り出した存在がガーディアンです。ガーディアンは光の力に精通しており、そのエネルギーを利用して戦えるし、何より死亡してもゴーストによって蘇生されるという特質があります。一応ここではガーディアンを種族としての人類と区別して扱います。ガーディアンは人類という大きな分類の中にあるガーディアンという種族です。ガーディアンの種族としての目的はエリスによって意識付けられました。「時空の終わりまで種族を守り秘匿する」です。大崩壊によって人類はその大半が失われ、現在ではガーディアンがなんとか守っているという状況です。この目的は具体的ですが、噛み砕けばその目的は「種の存続」なのです。
ガーディアンと光/暗黒
ガーディアンは光の存在であり、暗黒を恐れ徹底的に嫌悪しています。ガーディアンのハイヴに対する不信感は御存知の通り凄まじいです。スロアンやアマンダの発言からもそれは伺えます。またオシリスが追放されたときの出来事(トラベラーを信じない者は即シティから追放)を見ると光を崇拝し、時には過激になります。また暗黒と関係があるかはなんとも言えませんが、アハンカーラが願いを叶える力を見せると途端に偉大なる狩りと称してそれらを根絶やしにしました。これは光という存在を崇拝し、時には溺れるほど依存している事を示しています。
ここまでのまとめ
ここまでをまとめると
「ベックスは種の存続のために戦い、暗黒を崇め光を恐れている」
その一方で
「ガーディアンは種の存続のために戦い、光を崇め暗黒を恐れている」
となります。この大きなレベルでの共通点に加え、見過ごせないのが次に書く要素です。前提として、最初に貼った新トレーラーを見てみます。
ベックスは被造物である
トレーラーの映像はベックスが作られる様子を写しているようです。ベックスは独立した生物であると考えられていましたが、主にジェンシム書記官によって作られたものであるということが強調されます。そして今回のトレーラーではまさにベックスが作られる様子で、本体であるレディオラリア液が外骨格にインストールされることで個体としてのベックスが現れます。
もう一つの共通点、もうお分かりでしょうか?
ガーディアンもベックスも共に被造物
つまり作られた存在である
ここでトレーラーのセリフを見てみます。
ブラック・ガーデンは、ベックスが生まれた場所とされているけど
鍵は始まりではなくて、理由にあった
ガーデンに宿る生命の問いかけ
その答えは
ベックス
奴らはガーデンを守るためなら、なんでもする
その意味では、こちらも同じ
ゲートウェイは、開いた。
ベックスが
来る
ガーディアンは人間の形をしていますが、恐らくアレはたまたまで、以前の記憶を有していない点や、生身の人間に使えない光の力を使える(シンは分からん)点から、もはや別の存在と考えることも出来ます。ガーディアンを人類と区別して別の種族と扱った理由はこれです。ここでは新生物、または新人類と考えます。こう考えてみると、ベックスがガーデンで生まれたというこの情報は新たな共通点として扱えます。更に重要な情報は「ガーデンに宿る生命の問いかけ」の部分です。ベックスについてのグリモアを調べていると、このベックスの上にいる存在への言及がよくあります。例えばこれ
この変異体は、より強大な何かの一部であったと考えるべきだ。比較するのも恐ろしいが、トラベラーが私達を通して戦っているように、その力はその信奉者を通して戦っている。
ソル・プロジニーはブラック・ガーデンにいた存在で、この3体のマインドは暗黒の力を身に宿し戦いました。この一文に私が言いたいことが詰まっています「トラベラーが私達を通して戦っているように・・・」
ガーディアンとベックスはその在り方が似ているどころか、このようにロアの中で共通点が強調されることがあるわけです。
光と暗黒の対立の縮図
さてここで光と暗黒の対立構造についておさらいします。私はあのピラミッド船を、暗黒の象徴的な存在であり、トラベラーと対をなす上層の存在であると考えています。光にとってのトラベラー、暗黒にとってのピラミッド船。何が言いたいのかもう分かるでしょう。
私は
ベックスはピラミッド船に作られた存在である
と考えています。
つまり先程出た上層の存在を縮小した対立関係がガーディアンとベックスです。ガーディアンにとってトラベラーが創造主であるように、ベックスにとってピラミッド船が創造主であるわけです。確証は今の所ありませんが、これまで挙げてきたいくつかの共通点や、伝承の中で上層の存在が示唆されているという点を鑑みるとこの可能性が高いと思われます。
仮説とする割にちょっと裏付ける情報が少ないような気もしますが、今の所この線だと考えています。答えはいつ出るのでしょうか・・・。不死のシーズンで分かると良いですね。
最後にちょっと大胆な予想(妄想?)
ここからはあまり根拠のない推測になりますがもう少しだけ突っ込みます
ガーディアンは人類を守っています。最終的にはそれらを秘匿して時空の終わりまで守り抜くという目的を持っています。上記の仮設が正しいとして、ガーディアンにとってのシティ(地球?)をベックスに当てはめると、そこはガーデンとなるのかもしれません。そうなるとベックスが守っているのはベックス自身でなく、別の存在がいるのかもしれません。それは深遠側にいる文明なのか、ピラミッド船の傘下にいる勢力なのかは分かりません。カバルにとっての帝国市民がいるように、ベックスにとって守る対象がいても不思議はありません。しかしその存在は今の所知られていません。もしかするとそれは、現在ガーディアンの目的とされる守る対象の秘匿が達成されている結果なのでは無いでしょうか。ガーデンのどこかにその存在があり、既に秘匿されベックスという被造物によって守られているのかも・・・。
以上です。内容のブラッシュアップを今後するかもしれません。読みにくかったらすみません